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Edited 1997.2.20

  News brief
  ■ 2月11日 「被災ベトナム救援連絡会」と「兵庫県定住外国人復興センター」が一緒になって「神戸定住外国人支援センター」となるセレモニーとパーティーがありました。
■ 2月14・15日 「野田北部・鷹取の人々」ペーパー・ドームで第5部試写会
■ 3月9日 メリノール聖歌隊(中学生)が被災地で歌います。(ペーパー・ドーム)
■ 3月30日 震災直後すぐに診療所に駆けつけてくださった、医療班の方々の集まりがあります。
  Office 情報
  三才を迎えた基地は、テントが一基だけとなり、あの立派な鉄骨の台所も壁をとって、いや思いっきりバールを振り回して屋根だけにして東屋となりました。フェンスも出来たと言ってもかな網ですが、囲いができました。元の保健室は「子供の館」となり土曜学校日曜学校が使用しています。また一室はアジア女性自立プロジェクトの作業場となりました。また、まもなくおしゃれなケースに収めての写真が展示されます。新しい台所は明るく、食堂も暖かく、食事をしていても基地内がよく見えます。実はおおきな鏡があり反対側に座っていても門から全部見渡せます。
毎週金曜日は午前中、下中島仮設を訪問して、「心のケアーセンター」でふれあいをしています。病院や、恒久住宅に戻られた方の訪問もしています。1ヶ月ぶりに友が丘仮設住宅を訪ねていただきました。ベンチに腰をかけてお話がはずんでいたようです。とても明るくて、「ここでは孤独死など絶対にでませんよ」お互いのつながりが深く、「恒久住宅はここが良いとみんなで言っているのです」と言っておられたそうです。文通で知らなかった人と出会えたり楽しく暮らしておられるようです。「一生青春、一生勉強、まだまだこれから青春します。」と前向きな方が多くいらっしゃるので安心しています。
 
  1月11日から17日まで滞在して、江戸の祭囃子と獅子舞で元気づけてくれました。西区の西神第二仮設住宅、岩岡第二仮設住宅、垂水区の星陵台仮設住宅、須磨区の妙法寺川公園、東須磨仮設住宅、下中島仮設住宅、友ヶ台仮設住宅、長田区の長楽仮設住宅、大国公園、鷹取商店街や民家、テントの商店街で有名なパラールといろんな所を訪ねて、高校生中学生の若さを十分に発揮してくれました。家の前で獅子舞が来るのを待ち受けている人、獅子にかまれて泣きだす子供を嬉しそうに抱きしめて微笑んでいるお母さん、泣きながらも逃げようとしない保育園児、家の前で頭を下げて順番に頭をかんでもらう家族、おひねりを加えさせる人、コロッケ揚げとくから後で寄ってねと声をかける人、みんなが一年元気で過ごせるように願っていました。救援基地の周りにたくさん飲食店があるのにびっくりしました。一度食べに来てください。主役は高校生中学生でしたが、ライオンズグラブの各区のおじさんおばさんの大きな力どうもありがとうございました。
  街の保健室
  今年の寒さは厳しく地域型の仮設住宅では隙間風の防止に苦心惨澹たる光景があちらこちらで見受けられました。また、寒さのために部屋に閉じこもりがちな高齢者が多いことから、隣近所に気を配り「うちからは絶対に孤独死なんか出せへんで!」と、しっかり絆を強化した年明けでもありました。先日S仮設住宅では悲しい別れがありました。宮崎さんご夫婦が飼っていた犬のサリーが、雪の夜老衰で亡くなりました。仕事で遅くなった奥さんの帰りを待ちかねていたかのように、帰宅と同時に腕の中で水を含み静かに目を閉じたそうです。仮設の住民から家族同様に扱われ、皆の心の支えになっていましたのでとても惜しまれました。宮崎さんは「住宅を失った人が多い時に、貴重な桧の小屋を作って住まわせていただきサリーは本当に幸せでした」と言って来られました。夫思いの奥さんは1月から近所の病院に就職し、看護助手の仕事に付いておられます。「私も人に役に立ちたい」と震災を期に新しい生き方を見つけて方向転換した一人でしょうか。それぞれの家族が新しい春の訪れを待っています。平常に戻りたいと思いつつも戻れないでいる人々、片や「やっと地元に帰ってきました、2年かかりました」と手を取り合って再会を喜び合う姿も見られる中、隣はまだ更地でコンクリートの土台がむき出しのままの状態では外に出るのも控えめになってしまう独り暮らしの方もおられます。保健室も新しくなりました。新しい気持ちで地域の動きに合わせて、内容の充実に励んでいきたいと思っています。
 
  青池組(野田北部を記録する会)が撮り続けている、被災地の「人とまち」の再生の映像記録、記憶のための連作「野田北部・鷹取の人びと」第5部が完成しました。震災のあった95年の9月から12月までのドキュメントです。自分たちのコミュニティをどうつくっていくのか。その過程は人間関係がさまざまに揺れうごいた時期でもあります。読者の皆さんにもぜひご覧いただきたいと思います。ご連絡はPHS(050-770-3108)青池まで。
  ボランティア
  地域型仮設住宅へ社会福祉協議会から餅つきのイベントが準備されました。長楽仮設住宅では、地域の人が仮設住宅の住民とふれあうことを大切にしています。長楽小学校の二年生がボランティアとして参加しました。基地からも応援に行きました。ポップコーンとわたがしの担当でした。保育所の子供さんも参加して、にぎやかな楽しいお餅つきでした。餅つきにちょっとうるさいパパリンは、持ち場を離れて餅つきをしたようです。とてもすべすべしたお餅となったそうです。やっぱりもち米が違うのかな?…。ポップコーン、わたがしは小学生に指導しながらプロになったようです。これから担当してもらいましょう。
長い間お待たせしていた文通希望のボランティアさんに、やっと星陵台仮設住宅のかたを紹介出来るようになりました。早速「お便りします」という手紙が返ってきました。素晴らしい出合いとなりますように願っています。
SORRY, UNDER
CONSTRUCTION!
ポスターコレクション
   
  キッチンハウス
  この鷹取救援基地で一年3ヶ月リダーとして働いてこられたシスター飯尾の後を継いで2月1日より働くことになったサッちゃん(出口 幸代)です。ボランティアで手伝ってはいましたけれど今まで以上に、ママさんウサギさんに協力いただいておいしい料理を作りますので、皆さん残さず食べてくださいネ。
  FMわいわいラジオ局
  1月19日日曜日、わたしたちFMわいわいの開局一周年セレモニーがペーパー・ドームで開かれました。150人余りの方々が来てくださり盛況のうちに無事終えることができました。小室等さんのコンサート、各国民族芸能、わいわいスタッフ有志による「わいわいバンド」など楽しく見ごたえのある物ばかり、そのうえ食べ物はとてもおいしい各国民族料理、見て楽しく、食べておいしい1日でした。中でもこの日FMわいわいのイメージソングができたのは放送スタッフ全員の大きな喜びでした。詞は一般公募により京都の栃原哲則さん、作曲家は小室等さんで「アジアの風」というタイトルです。アジアの言葉を載せてFMわいわいが放送しています。

アジアの風

そっと、目を閉じれば
体に風を感じる
アジアの風を

そっと、耳を澄ませば
風が何かを囁く
アジアの風が

もっと、研ぎ澄まして
もっと、研ぎ澄まして
風に耳を傾けて
アジアの風に

風を吹け
風よ、国境(くに)を越えて
風を吹け
風よ、人に届いて
そっと、目を閉じれば
体に風を感じる
アジアの風を

そっと、耳を澄ませば
風が何かを囁く
アジアの風が

もっと、心を開いて
もっと、心を開いて
風を(心に)受けとめて
アジアの風を

風よ吹け
風よ、人を繋いで
風よ吹け
風よ、地球を回れ。
 
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区画整理事業にともなって始まった救援基地内の建物の解体と大移動はようやく終盤を迎えようとしている。四角だった敷地もこんな形になった。これから始まる新しい基地のあり方も少しずつ見え出してきた。未来へ向けてすべてが少しずつ新しくなって行く。しかし、例の像だけはそのままだ。取り残されて行く人々と心を合わせるために。
 
  「TAKIBI」a love letter from TAKATORI
published by たかとり救援基地